- 地しん心得草 p. 1
「みんなで翻刻」の該当頁
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是皆陰陽相戦ふの説なりといへども凡人の窺ふ所にあらず唯聖賢のみ是を理解す昔豊臣殿下の時伏見大地震天正十三
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年十一月夜俄に震動して家の崩るゝ事おびたゞし其時加藤清正公は小西石田が讒言にて御勘気を蒙り屋敷に引籠おり候時大地震
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城なし太閤殿下も大庭へ御立退有ば御座近くすゝみ大音上ケ加藤清正仕こうせりいづれも方しつまり給へ石御座〳〵〳〵ト三べん唱へ給へければ自然と地震
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しづまさしむ此賞によりて御勘気御免御太刀并に鞍置馬を拝領す御そばさらずありけるが御尋に清正申上ルは地震は
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といへども家蔵をゆりたをすほどのこと決てなし其故をとき給ふと也今それを譬て申さば寛永四年関東大地震其後五
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十四年過て元禄十六年十二月廿二日大地しん又百五十三年過安政二卯年十月二日地震如此年間相立ざる内は大地震け