- 浅草寺大塔解釈 p. 1
「みんなで翻刻」の該当頁
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世音の霊像出現まし〳〵ける爾共此節は今のごとき美麗の大寺にあらず扨又今般十月二日江戸より近国迄も大地震ありて当山の五重塔九輪曲る又右地震
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て後又曲る斯迄怪事限なかるべし於之術も尽果たるおば台岳【台岳:比叡山の別称】の浄蔵といへる僧祈祷をなして傾たる大塔を真直に戻居其後今に至て数百年を経る間大地震
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風霜の気と炎暑に乾るもの表張の銅は其変所なく共真柱の木は幾年を経るとも素の如にはあらず老木に成は必定也扨また此度の地震
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り有のみにて別に変事なし此度の異変ある時は人々怪異の浮流を立愚人を惑乱せしむ若又右塔に付地震の前表もあらば所々に